トップページへ戻る > 年金商品は有利なのか?
今は誰でも年金など老後の資金に不安を抱えています。
実際、銀行に行けば年金商品がずらりと並んでいます。
では、こういった年金商品が得なのか?ですが、
個人的には優先するべきかどうかは疑問です。
年金には国民年金や厚生年金、公務員の共済年金があり、
こういった公的年金だけでは、今後予想される消費税などの
増税や少子高齢化に伴った年金給付額の削減の不安を
すべて拭い去る事ができません。
そこで民間の年金商品が人気となるのですが、
個人年金保険についてメリットとデメリットを考えてみます。
個人年金保険には大きく二種類あり、「定額」か「変額」です。
定額は利率の決まったもので、受け取れる年金額が事前に
分かっている年金保険です。
もちろん安全で確実ですが、リターン(利率)も低く、
資産運用として考えた場合にコストも考えると魅力が少ないと
言えるかも知れません。
一方の変額個人年金保険は金融機関の運用益次第、
つまりは投資信託を買っているようなものです。
性格的にも似ていて、自分で運用内容を設定するか
金融機関にお任せするかです。
結局は投資信託を買う場合と大差ないように感じます。
むしろ、コスト面からは年金保険の方が不利な気さえします。
さらに中途解約時のコストは他の金融商品とは
比べ物にならないほど高く設定されているので、
数年で解約となると高い解約手数料を払う事になります。
悪い事ばかりの様ですが、大きなメリットも存在します。
まず個人年金保険や確定拠出年金(個人型)には
所等控除があると言う事と確定拠出年金の場合は
退職時に確定拠出期間に応じて退職所得控除もあります。
次に年金保険と言うくらいですから、
死亡時の給付金が発生するのですが、その場合の相続税は
大幅に軽減されるので、大きなメリットがあります。
個人型確定拠出年金については別項で更に詳しく紹介しています。
⇒個人型確定拠出年金
結局はコストとリターンが見合うかどうかなのですが、
「年金」と名前の付いている割には高コストで、
税制的なメリット以外には特にお得感がないのが年金商品です。